携帯電話

 昨日、中野の喫茶店でマンガを読んでいると、近くに座っている人が一人で楽しそうに身振り手振りをしている。良く見ると、どうやら携帯電話のテレビ電話(FOMAかな?)を使って、手話で話しているらしい。チラッと覗くと相手も手話で話していた。私は携帯電話のテレビ電話機能なんて絶対必要無いもので、いったい何に使うのかと思っていたし、実際こういう利用方法を第一に考えて開発されたものではないのだと思う。だけどその機能がこうして喋ることが不自由な人に、初めて通信するという手段を提供している。考えてみれば、今まで発声できない人は電話が一切使えなかった。電子メールが広まったとはいえ、リアルタイムで離れた人とコミュニケーションをとる手段は無かったわけだ。それがこうしてテレビ電話の出現で可能になっている。しかも結構手軽に。調べてみると数年前からテレビ電話による手話->音声の通訳サービスなんていうのもあるみたいなので、これにより発声できない人でも、それこそ旅行やレストランの予約を電話でスムースにできるようになったのだろう。そう考えると、携帯電話の要らない機能の開発などの無駄も、幸せになっていく人がいるなら良いものだなぁと思った。